再生医療及び細胞療法実施施設届出に関するQ&A

Q1) 「再生医療及び細胞療法実施施設」の届出とはどのようなものですか?また、それらはどうして必要なのですか?
 動物医療において再生医療や細胞療法が疾患治療や疾病予防に重要な役割を果たすことが期待されています。一方で、これらの治療は科学および社会的にまだ完全に確立されているとは言い難いため、分野全体として適正に推進していくことが求められています。そのため、「犬及び猫に対する再生医療及び細胞療法に関する指針」が作成されました。指針には実施施設(実施責任者)対して該当する届出・報告を行う内容が盛り込まれています。
 「再生医療及び細胞療法実施施設届出」はこれら療法を実施する全施設が届出の対象となります。この届出は事務的な施設情報や治療実施状況の提出というだけはなく、適切に再生医療及び細胞療法を実施するために指針に記されている基本的な設備体制や遵守事項を施設が満たしているかどうかを自己確認して報告する内容にもなっています。これを通じて、実施施設ができるだけ適切な体制で安全に再生医療や細胞療法を実施できるように後押しするものです。実施施設数や治療実施状況の全体像を把握できているということは、社会の信頼を得るうえで大切であります。

Q2) 再生医療や細胞療法を実施する動物診療施設が届出を行うことは絶対的な義務ですか?
 再生医療及び細胞療法実施施設の届出は「犬及び猫に対する再生医療及び細胞療法に関する指針」に基づくものであり、法律ではありませんので絶対的な義務というものではありません。しかしながら、本指針は当分野を取り巻く科学的な見地及び社会的な状況を踏まえて、“実施施設(実施者)が再生医療及び細胞療法という道を安全・確実に歩むうえでの標識”として、熟慮の末に作成されたものであります。いつの間にか事故を起こしていたということがなきよう、犬及び猫に対する再生医療及び細胞療法を実施する施設及び実施者の皆様におかれましては本指針をご理解いただき、届出を行っていただきたくお願いいたします。

Q3) 再生医療や細胞療法を実施する動物診療施設が届出を行うことで、施設側が受ける恩恵は何かありますか?
 届出を行った施設には、一般社団法人動物再生医療推進協議会より「再生医療及び細胞療法実施施設届出証明書」が発行されるとともに、ホームページにおいて施設名が公開されます。これらによって、飼い主様は再生医療や細胞療法を実施可能としている施設について、届出施設と非届出施設を区別・選択することが可能となります。

Q4) 再生医療や細胞療法を実施する動物診療施設が届出を行わない場合、罰せられるもしくは不利益が生じることはありますか?
 Q2とも重なりますが、「再生医療及び細胞療法実施施設届出」は法律ではありませんので、再生医療や細胞療法を実施する動物診療施設がその届出を行わない場合でも罰せられるというわけではありません。しかしQ3でも記しましたように、犬や猫における再生医療及び細胞療法の社会的信用性の確保を目的としています。

Q5) 届出施設が、再生医療及び細胞療法の提供を止める場合には、どのようにしたら良いですか?
 届出施設が再生医療及び細胞療法を以降実施しない場合には、廃止届を提出してください。

Q6) この届出制度は、犬及び猫を対象として再生医療及び細胞療法を実施する動物診療施設のみが対象となるということですが、他種動物(ウサギ、ハムスター、鳥、馬、牛、豚など)に対して再生医療及び細胞療法を実施する場合には届出はどうしたらよいですか?
 他種動物のみに特化して再生医療及び細胞療法を実施する動物診療施設の場合は、現状、届出を行う必要はありません。
 犬と猫に加えて他種動物にも再生医療及び細胞療法を実施する動物診療施設の場合は、犬と猫に関してのみ届出を行ってください。「再生医療及び細胞療法実施施設届出」の本年度及び昨年度の療法の実施実績の項や「他家幹細胞実施報告」については、他種動物については考慮せず、犬と猫に該当するもののみを届出てください。
 他種動物への実施状況を鑑みて、将来的に対象動物を見直す可能性はあります。

Q7) 実験動物としての犬や猫に実験的に再生医療や細胞療法を実施する行為はこの届出の対象になりますか?
 本届出のもととなっている「犬及び猫における再生医療及び細胞療法の安全性確保に関する指針」は獣医療行為及び臨床研究を対象としたものであり、実験は対象としておりません。実験動物としての犬や猫に実験的に再生医療や細胞療法を実施する行為は本指針及び本届出の対象外となりますので届出の必要はありません。

Q8) 届出および証明書の発行に費用はかかりますか?また、その支払い方法は、どのようになっていますか?
 「再生医療及び細胞療法実施施設届出」に際しまして、手数料10,000円(年度ごと)がかかります。「再生医療及び細胞療法実施施設届出」の書類手続きとともに手数料のお支払いをお願いいたします。届出を行った場合には、届出証明書が自動的に発行され、発行手数料は別途かかりません。なお、発行された届出証明書の有効期間は該当年度内となります。